今日セーヌに行き対岸の森を見ると、先端が丸くなった円筒形の木々の半分くらいは茶褐色に変わっていて驚く。もう秋が来ているということだろうか。
アルベール・カミュの The Myth of Sisyphus の中から、後ろ方にあった短いエッセイを読む。"The Minotaur, or the stop in Oran" というアルジェリアの町オランへのオマージュだ。マグレバンには以前から興味を持っているが、カミュの筆になる1939年の印象もその心を擽ってくれる。
アルベール・カミュの The Myth of Sisyphus の中から、後ろ方にあった短いエッセイを読む。"The Minotaur, or the stop in Oran" というアルジェリアの町オランへのオマージュだ。マグレバンには以前から興味を持っているが、カミュの筆になる1939年の印象もその心を擽ってくれる。
"In order to understand the world, one has to turn away from it on occasion; in order to serve men better, one has to hold them at a distance for a time."
(世界を理解しようとしたら、時にそこから離れなければ駄目だ。人によく奉仕しようとしたら、時には彼らから距離を置かなければならない)
"From Amsterdam, Descartes writes to the aged Guez de Balzac: 'I go out walking every day amidst the confusion of a great crowd, with as much freedom and tranquillity as you could do on your garden paths."20年もの間オランダに隠れていたデカルトの心が見えるようだ。オランはとにかく何もないところ、退屈なところ。砂漠、空、断崖。そんな町の何がよいのか?
(アムステルダムからデカルトは年老いたグエス・ド・バルザックにこう書いている。「私は毎日人ごみの混沌の中に歩き出す。あなたが庭を歩く時に得られるのと同じくらいの自由と静寂を味わいながら」)
"But can one be moved by a city where nothing attracts the mind, where the very ugliness is anonymous, where the past is reduced to nothing? Emptiness, boredom, an indifferent sky, what are the charms of such places? Doubtless solitude and, perhaps, the human creature. For a certain race of men, wherever the human creature is beautiful is a better native land. Oran is one of its thousand capitals."「オランの通りでデカルトやチェーザレ・ボルジア(Cesare Borgia ; César Borgia)に会うかと思ったこともあった。しかし、その機会は巡ってこなかった」 という件も嬉しさを呼んだ。早速 Google Earthで散策してみたが、マグレバンには是非行ってみたいという思いが益々強くなっていた。もはや70年前の面影はないだろうが、、、
(心を惹きつける何ものもない、その醜さに名前もない、そして過去が無に帰しているそんな町に感動することがあるだろうか。空虚、倦怠、そして無関心な空。そ んなところの魅力は何だ?それは疑うこともできない孤独、そしておそらく人間という存在。ある人種にとって、その存在が美しいのは生まれながらの土地であ る。オランはそういう数ある首都の一つだ)
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