vendredi 21 mars 2008

エクスポゼ始まる


フランス語のクールでエクスポゼとディスカッションの時間が始った。現在この世界で起こっている問題についてそれぞれが10分間、毎週3-5人が発表し、討論するというもの。

普段頼りなさそうにしていたり、冗談ばかり言っていたりする彼らが、急に見違えるようになる。中にはやや頬を赤らめながら発表している者もいるが、皆さん立 派で、世界の問題を身近な問題として考えようとする姿勢がはっきり見える。われわれには想像できない、他国が陸つながりにあるという感覚。ヨーロッパにい るとそれが実感でき、頭の中がわれわれと明らかに違うことがわかる。さらに、自らの主張をしっかりと言い、それ通そうとする姿勢がはっきり出ている。彼らの存在そのものがそこに顔を出す。この辺りが日本の学生との大きな違いになるだろう。日本の場合には、それを知っていればいいのでしょうとでも言うのか、 知識の所有を教養と考えている節があり、それを体で生かそうとする姿勢に乏しいように感じている。これはわれわれも含めた日本人全体に共通する問題で、それが単に若い人に顕れているだけなのかもしれない。類似のことを先日の日仏会議でも感じていたが、こういうところにもヨーロッパ精神なるものの一端を見る思いでいた。さらに好感を持てたのは、形には余りこだわらず素直な気持ちが前面に出ている点で、アメリカとの違いのように感じながら聞いていた。

哲学の方でもエクスポゼをやらせるクールが出てきている。こちらはもっと専門的な、落ち着いた香りがする。昨日は一人で30分というところを1時間たっぷり やっていた。なかなかしっかりして、内容の新規性はわからないが発表のやり方はプロと変わりがなかった。皆さんがこの程度できるわけではないだろうと思う が。中休みに話したところによると、彼は哲学を天職にしようと考えているようだ。先生にとってはエクスポゼは比較的リラックスできる楽しい時間なのかもし れない。


Radio Classique では、私も日本で一度だけ聞いたことがある鈴木雅明氏率いる Bach Collegium Japan の特集が流れている。



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