(La République des Lettres)
作家のジュリアン・グラックさんが97歳で亡くなったことをラジオで知る。彼の名前は以前にミシェル・トゥルニエさんがそのすべての作品を読むべき作家として挙げていたので気になる存在であった。数冊注文したが、未だ手付かずの人である。今しがたル・モンドを開けてみた。ドイツ浪漫主義、幻想やシュールリアリズムに溢れた19作品を残したフランスの偉大な作家。本名はルイ・ポワリエ Louis Poirier。なぜ Gracq に?との質問には、リズムと響きがよいから、と答えたとのこと。歴史と地理を学んだ後、カンペール (Quimper)、ナント (Nantes)、アミアン (Amiens)、パリなどの高校で教鞭をとりながら作家活動をした。1938年には "Au château d'Argol" (アルゴールの城にて) をガリマール社に持っていったが断られる。ジョゼ・コルティ (José Corti) がそれを受け入れてくれたので、それ以後同社への忠誠を守っている。
アンドレ・ブルトンに会った後、1939年に彼のシュールリアリズム運動に加わるが、すぐに遠のく。1951年、彼の傑作 "Le rivage des Syrtes" (シルトの岸辺) に与えられたゴンクール賞を拒否し、スキャンダルになる。1989年にはガリマールのプレイヤード版 (la Pléiade) に入る名誉は受け入れた。
手元を調べて見ると彼の対談集 "Entretiens" が出てきた。non-massicoté (ページが綴じたままで裁断されていない) ので、ペーパーナイフで開きながら読み進む楽しみを味わってみたい。いずれ、である。
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