mercredi 9 janvier 2008

リセットする



やや軽い響きを持っているこの言葉を、これまでよく聞いていた。ある瞬間にその意味が襲ってきた。今までいろいろなことをやってきたが、そのすべてをどこかに捨ててしまって全く新しく始めましょうという、その意味がはっきりと迫ってきた。

それは昨日、指導教授との話の中で、これまで科学の世界でやってきたが必ずしも満足のいくものではなかった、ひょっとすると全く満足していないかもしれない、と自分の状態を説明するためにわざわざ 「全く」 という言葉を発した時にその感覚が襲ってきたのだ。それは科学に内在する性質により、限られた範囲で頭を使わざるを得ない状況のまま自らが終るのは耐えられないという意味を込めての発言であった。この時初めて、自らの存在の目盛りをゼロに戻しているということをはっきりと自覚でき、全くの更地に立っていることを全身で感じることになった。まさに無の状態から始めるということで、非常にすっきりした気分でメトロに乗り込んでいた。


今日は外国人学生向けのクール FLE (Français langue etrangère) の前期を締めくくる試験があった。このところ論文をどうするのかだけに頭が行っていて、とても準備する余裕などなかったが、今日の問題はその影響が余りなかった。これまでに習った論理的な文章を書くために必要な表現を自在に使って書く300語のエッセイで、1時間半。こうしてみると、私の頭は長い間の癖で一時期に一つのことにしか使えないようになっているようだ。



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