mercredi 3 octobre 2007

正式の学生に



今週から大学が始った。la rentrée である。大学に向かう時、先日の説明会で覚えた先生の顔を道ゆく人の中に認める。街を少しだけ近く感じるようになっている。構内には活気が溢れていた。中には、日本人の親御さん付き添いの学生さんも見かける。月曜には学科に行って登録に必要となる情報と研究計画を提出。私の提案がテーマとして成立しうるのか、後でディスカッションが必要になるだろう。どのコースを取るのかを登録する inscription pédagogique が来週に予定されている。興味があるコースがいくつもあるのでそれらを聞くことができるのかと聞いてみたが、どうもそれは難しいような反応であった。おそらく始ってみると自分の専門でそれどころではないという状態になるのだろう。

秘書のオフィスの前で順番を待っている時、同じ学年になると思われる4人組みの女子学生が床に坐り話し込んでいる。その中の一人がインド哲学の勉強のためか、自らの修養のためかカーマ・スートラ Kâmasûtra の研究書を読んでいる。そして、なぜかこちらを見上げてにっこり。面白い学生がいるかもしれない。終ってから近くの本屋を2-3軒はしごして数冊仕入れた。




昨日は大学の学生としての登録 (inscription administrative) をするために Tolbiac に出かける。そちらに向かう時、昨年暮にこのあたりを手探りで歩いたことが蘇ってきた。受付は昨年訪れたところとは通りを隔てたところになる。こちらは学生時代を思い出させるような雰囲気で、長蛇の列。30分ほど待たされた。最初は立っているが、オフィス近くになると廊下に椅子が並べてあり、順番に席を進めていく。受付書類に社会保険の番号を記入する欄があるので、右の女子学生に聞いてみた。私もないし問題なんじゃない、という落ち着いた回答。左の女子学生は必死の形相でその番号を誰かに携帯で聞いている。ひと様々で面白い。

順番が来て中に入る。担当者に聞かれた質問は以下の3つ。
1) これまでフランスの大学で勉強したことがあるか。
2) 今は働いているか。
3) 奨学金をもらっているか。

最後の質問には、この年で奨学金もないでしょうと言うと苦笑いして頬を赤らめていた。先日の Maison Internationale と言い、どうも年の話をすると頬を赤らめる傾向があるようだ (まだ2回の経験しかないのだが)。それで終わり。1分もかからなかった。それから興味を持っていた学費の支払いだが、220ユーロ弱であった。これまでの情報の確かさを改めて確認。丁度、先日 Maison Internationale で会ったルクセンブルグの学生のひとりを見かけたのでそのことを話すと、本当に安い、ただ他の大学では高いところもあるらしいですよ、とのことであった。そして最後に学生証の発行。これも非常に手際よく、持って行った写真をコンピュータに取り込み学生証に打ち出して終わりである。待ち時間は長かったが、最後が流れるようで気持ちよくそこを後にした。

それから外国語の講義の登録はこのキャンパスが受付になっていたので、その会場に向かう。後で変更は可能とのことだったので私の場合は FLE (français langue étrangère) の中級で提出。週に1回、3時間くらいの予定である。場合によっては、これが朝8時からの授業になりそうだ。語学に関しては来週から授業が始るはずであ る。ところで、こちらの順番を待っている時、前にいた学生に話しかけてみた。これからやろうとしている方向性を話すと、スペイン語を選択する彼は、今や科学が哲学の要素を求め、哲学の方は科学の基礎を取り入れようとしているので面白いのでは、などとあっさり言ってのける。それを聞いて、ここでは面白いことがありそうだという予感を感じる。

とにかく長い道のりではあったが、やっとのことで学生となることができた。始る前からエネルギーの半分くらいを使ってしまった感じがする。



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