mardi 23 octobre 2007

DNAを見る



こちらの街を歩いている時、以前のように観光地を歩くという感覚はなくなっている。自分の生活空間を歩いているように感じ始めている。そうなると、特に感動はしなくなるが、それにしても気持ちはよい。どうも今見えている景色だけではなく、そこに埋まっている歴史を感じようとしている節もある。こちらの人と接する時、もちろんその人そのものとのやり取りはあるのだが、彼らの中に長い歴史を経て溜まっているものを感じようとしているかのようである。そこに現れていることが、歴史の痕跡として埋め込まれているどのような出来事に支配されているのか、そういうことを探ろうとしているように感じている。したがって、目に見えるものは単にそのためのほんの小さなヒントにしか過ぎない、という感覚である。そういう視点に立つと、尽きることのない興味が湧いてくる。この視点をもう少し広げると、それはそのまま自分にもつながる遠い過去にまで想いが及ぶことになる。

ところで昨日から大学の第2週目が始った。こちらの方も旅行者気分が抜けて、講義を聞きまとめるという学生本来の仕事に向かわなければならないと思い始めているようだ。このブログもこれからは時間を見ながら、ということになるかもしれない。



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