mercredi 31 octobre 2007

ちょっとした触れ合い



大学の近くの本屋でのこと。目に付いた雑誌 Le Magazine littéraire の11月号が Pascal 特集だったので手に取ってみた。Pascal (19 juin 1623, Clermont - 19 août 1662, Paris) は私が初めてフランス語で読んだフランス人哲学者の一人だったので親しみがあったからだろう。シャトーブリアン (Chateaubriand, Saint-Malo, 4 septembre 1768 - Paris, 4 juillet 1848) が彼を評した言葉 « Cet effrayant génie » (この驚くべき天才) をタイトルにした巻頭言を読んでいるうちにこれを買うことにした。caisse の前でさらに読み進んでいると、前で待っていた40代と見える男性がこちらを振り返って、「私もこれを読みました。彼は素晴らしいですね。この号もなかなかいいですよ」 などと目を輝かせて話しかけてきた。私もその話を聞いているうちになぜか嬉しくなってきていた。

教室の前の椅子で講義を待っている時、女子学生が隣に坐ったので話しかけてみる。「昨日の夜も私の前で聞いていましたよね。科学哲学専攻ですか」 という調子である。そうではなくて現代哲学専攻なのだが、この分野に興味があるので聞きに来ているらしい。メモワールのテーマについても話を進める。そのうちに私の祖父は日本人なんですよ、と話し出した。そう言われると仄かにその面影があるようにも見える。国籍はブラジルだが3歳の時からフランスにいるので言葉には全く不自由はない。

やはり話してみないとわからないものである。こちらのシステムはそれぞれが自分の興味でクールを選んで講義を聞くだけで、例えば科学哲学専攻の学生の集まりがあるということはない。そのため、誰が専攻の学生なのか全くわからないという状況である。各自がメモワールを仕上げてこの場を去って行くというあっさりした場所なのだろうか。時間の経過とともに何かが変わっていくのだろうか。積極的に関わっていかないと何も変わらないのかもしれない。

昨日は先日触れた30分重なるクールがあった。ソルボンヌからENSまで歩かなければならないので40分ほど前に出なければならない。前のクールが10人程度なので、断ってはいたものの途中退席はあまりよい気分のものではない。ENSのクールは予想通り今回が4回目だという。幸いなことにこちらは30分開始時間を遅らせたようなので、次回からはそれほど影響が出ないだろう。少しほっとしている。



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