samedi 20 juin 2015

ジャン・クリストフ・リュファン Jean-Christophe Rufin à l'Academie Française

20 juin 2008
額紫陽花
(アルベール・カーン美術館庭園にて)


ラジオからこの方がアカデミー・フランセーズに選ばれたとのニュースが聞こえた。旅行作家のオリヴィエ・ジェルマン・トマ氏(Olivier Germain-Thomas, 1943-)を14対12票で破っての当選。全く知らない人だったので調べてみた。

Jean-Christophe Rufin (né à Bourges le 28 juin 1952) : voyageur, médecin, écrivain et diplomate français

もうすぐで56歳になる。まだまだお若い。医者にして旅行家(今年出た自伝の題名にはnomadeの形容詞あり)、作家、さらに去年8月からセネガル大使を務める。華々しい活躍だが、子供時代の環境は複雑だ。父親が家を出た後、母親はパリで仕事。そのため祖父母に育てられる。祖父は医者でレジスタント。第一次大戦に軍医として参戦、第二次大戦ではレジスタンスを家に匿い、ブーヘンヴァルト強制収容所に2年間収容されている。

18歳の時に偶然父親に再会する。大学を出た1977年、チュニジアで医師としてヴォランティア活動をする。後にパリの病院に勤務。1980年、パリ政治学院を卒業。 1986年から人権問題担当で政府に入る。その頃から作品を発表し始める。1988年から2年間ブラジルへ。1991年から2年間は国境なき医師団の副会長。その後医師をやりながら赤十字の管理職を兼ねる。・・・・と、目まぐるしく世界を動き回る。そして今はセネガル大使とのこと。穏やかそうに見えるお顔の下には秘められた火の玉のような情熱が隠れているかのようだ。

作品の内容を見ると、彼の経歴が充分に生かされているようだ。アフリカ、ブラジル、ペルシャなどを舞台にした歴史小説や人権を扱った作品を書いていて、いくつかの小説は翻訳されている。気が付いたら最新刊を注文していた。どうもnomadeに弱いようだ。

新刊の自伝 
Un léopard sur le garrot : Chroniques d'un médecin nomade.
 
Gallimard (31 janvier 2008)


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20 juin 2015

残念ながら、その後この方がわたしの中で蘇ることはなかった

こちらでは抽象的な世界に生きようとしてきたが、そのことと関係あるのだろうか

現実の中に生き、そこでの具体的なことを書いていそうなリュファン氏の作品に手が伸びなかったのは

これからこの傾向が変わることはあるだろうか






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