dimanche 18 octobre 2015

ストラスブールからの便り

18 octobre 2008
 


今日はのんびり午後から先週買うことになった眼鏡を引き取りに出かける。期待していたのだが、焦点が合うところが非常に狭く前のものよりは使い難い。お店の人は1ヶ月慣らしてみて状況が変わらないようであれば替えることができますと言っていたが、この調子だと仕事の時は以前のものに頼らざるを得ないだろう。こういうところはいつも脇が甘い。

これまでは夜の散策と言っても、自らの中に篭るような感じのものばかりだったが、今日は外の様子を積極的に見てみましょうという気で散策に出ていた。これは少しだけ余裕が出てきた証拠ではないかと思っていた。今までにはなかったことである。食事やカフェでの思索の後帰ってみると、ストラスブールからメールが届いていた。

この方から最初のメールが入ったのは、一月ほど前のこと。この前のブログ「ハンモック」の日仏版に Araki が乳がんで乳房切除した詩人の宮田美乃里さんの姿を写真に収めた本のことを書いた。もう3年前のことになる。

宮田美乃里 MINORI MIYATA - UNE POETE PURE ET ENTIERE (2005-09-16)

ARAKI - UN PHOTOGRAPHE ROMANTIQUE (15 octobre 2005)

この記事で 「乳房、花なり。」 ("Le sein, c'est la fleur")という Araki の本を知ることになり感謝の言葉が添えられていた。そして、彼はストラスブールの大学で乳がんの治療に当っていて、以前に哲学も勉強し l'Agrégation (大学教授資格)まで取っていると書かれてあった。ストラスブール大学といえば、私がこちらに来る切っ掛けにもなったジョルジュ・カンギレムが若き日に教えていた大学である。そのことと併せて、カンギレムの息子さんも同じ大学で働いていたことも記されていた。

実は私のM1のメモワールのテーマにはカンギレムが深く関わっていることもあり、彼に私のメモワールを読んでもらうことにして、すぐに送った。しかし、音沙汰がないのでお忙しいのかと想像していたところ、今日返事が来たという次第である。ただ、メモワールについてはまだ忙しく目を通す時間がないとのこと。それとは別に、彼の2つの論文を送ってくれた。それは科学論文ではなく、ガンを主題にした医学哲学(歴史も絡めた)の論文である。彼のメールには、あなたは今読書と瞑想の中にいることでしょうから私の論文がその réflexions のためになることを願っていますとの言葉が添えられていた。この文章を読んだ時、自ら歩んだ同じ道を今あなたも、という同志に対する心を感じていた。非常に興味深い内容のようなので、これからじっくり réfléchir しながら読んでみたい。

秋の夜長に相応しいお便りと論文の内容で、外の喧騒から一転、心が静まり返っている。



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dimanche 18 octobre 2015


このエピソードは完全に忘れていたが、読んでいるとスーッと今の出来事に変わる

 リンク先のARAKI についてのフランス語の記事に行ってみた

 もう十年前の記事で、フランス語を始めて4年目になる

 恐ろしくて読む気にはならないが、よく書いていたものだ と感心する

努力賞だろう

当時の部屋が写っていて、懐かしい


 フランス語を始めてréflexionsという言葉に目覚めたが、それがこの記事によく表れている

それがどういう精神運動なのかは、こちらに来て理解できたと思っている

 これこそ哲学の基礎にある運動であることを体得できたのは、幸いであった

当時、その中にすっぽりと入っていたことがよく分かる記事である

  
ところで、目に合わないメガネを作られて困ったことも覚えている 

その後レンズを変えてもらったが相性は良くなく、あまり使わなかったのではないだろうか

  






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