数日前からドゥーシュの後に水が漏れてくることに気付き、今日 plombier に電話して来てもらった。すぐ行きますという蕎麦屋の出前で、1時間遅れで若い男が現れた。診断をしてもらうと、目に見えない皹が浴槽に入っているのだという。周りのものを剥がして浴槽の下に粘土のような接着剤?を付けていた。それから排水が詰まり気味とのことで、綺麗にしてもらった。出張料、診断料など 〆て450ユーロ。こちらの責任ではないので、何とかしてもらわなければならないだろう。
彼のフランス語は早くて、おそらく口語表現に溢れているのだろう、付いていけなかった。雑談になり、日本から来たことを知った彼は、中国や台湾に比べて日本はキッチュだから好きだという。どのあたりのことを言っているのかは確かめなかったが、、。また部屋に本が散らかっているので、作家か?と訊いてきた。そう訊かれたのは初めてである。いや、哲学をやっていると答えると、自分も寝る前にタバコを吸うと頭が回りだして浮かんだ考えを書き写すという。そして、いつも持ち歩いて問題に突き当たると参考にし ている本だと言って、エピクテトス (Épictète: 50-125 ou 130) の言葉を弟子のアリアノス (Arrien: 95-175) が書き写した本を紹介してくれた。
Manuel d'Epictète (引用文はこちらから)
昨日辺りからクシャミが出るようになっている。こちらに来てから初めてのような気もする。これまでの睡眠不足と、M1が終わり(おそらく)、気が緩んできて いるためかもしれない。静かに休んで一日を終えることにしたい。外を見ると、これまで緑だったのが真っ赤になっている(今日の写真です)。秋は確実に深く なっている。
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vendredi 2 octobre 2015
この記憶ははっきりと残っている。フランスでは修理屋さんでも哲学が身近にあるのかと感心したことを思い出す。実は、バスタブの修理はその後もやってもらっ たように記憶しているが、最終的には替えたばかりのシャワーカーテンの横から水が漏れただけのことだった。それらしくやってお代は頂戴という彼らの姿勢が 分かった時にはすでに遅し、ということであった。問題に気付かないこちらの精神状態も普通ではなかったということになる。それから、「作家ですか?」と訊かれたことがその後一度だけある。ガーディアンからであった。
ところで、紹介されたエピクテトスの名前を聞いたのは、この時が初めてだった。その後は記憶の底に沈んでいたが、最近この哲学者が浮かび上がり、次回のカフェフィロPAWLで取り上げては、というアイディアが浮かんだところだった。
そして、不思議なことがまだ続く。7年後も全く同じ28日からクシャミと鼻水が出て止まらなくなっている。当時も睡眠不足とメモワールやスートゥナンスの疲れがあったのだろうが、7年後も全く同じで、テーズの纏めのための睡眠不足が原因だろう。不思議な感じである。
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