dimanche 16 mars 2008

ウィリアム・シーリー・ゴセット William Sealy Gosset

ウイリアム・シーリー・ゴセット
William Sealy Gosset, 1876-1937


ENSのクールの中で出会った。その日、2つの実験群の平均値間の有意差を検定するためにこれまでの研究生活で使っていた Student t test が彼の作品であることを初めて知ることになり、新鮮な風が頭の中を駆け抜けていった。

彼はオックスフォード大学で化学と数学を学んだ後、1899年にギネスビール社のダブリン醸造所に就職。統計学を醸造と大麦の改良などに応用しながら研究を重ねる。1906年から1907年にかけてカール・ピアソンの研究室で研究し、1908年に少ないサンプルについて正確な答えを得るための方法を "The probable error of a mean" (平均値の誤差の確率分布) という論文にする。それが有用なのは、次のような理由による。まず必ずしも多くのサンプルが得られるとは限らない実験がある。その場合、ある集団の代表で はなく外れのところを見ている可能性が出てくるため、同じく少ないサンプルからはじき出した他の集団の平均と比較しても、それが二つの集団の間の真の差を 意味する保証がない。そのため、その意味を明らかにする方法が必要になるということになる。

この論文は、ギネス社が企業秘密の問題で社員が論文を出すことを禁止していたため、Student というペンネームで発表された。ピアソンはその意義に気付かなかったようだが、統計学の大家ロナルド・フィッシャーがその重要性を認識し現在の形にした。しかし、この本質はゴセットが見出したものとして彼の名前が付けられ、スチューデントのt検定(Student's t-test)として現在でも広く使われている。



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