jeudi 6 mars 2008

修道院生活で



日仏会議の初日が終わり、雨の中、他の方は農場が宿になっていたのになぜか私だけが中世の Abbaye に戻ってくる。その時、現世から精神生活に戻って行くような感覚が襲う。夕食の時、隣になった日本の方から 「日本の方ですか」 と問いかけられ、いつものように不思議な感覚が襲う。これらの感覚の中で、今の生活がどこかに属しているというのではなく、もはや精神だけの生活になっているのではないか、という想いが浮かぶ。まさに、今回のような会に出かけ、以前から知っている人に会うと、どこか現世に戻ったような気分になるから不思議だ。

この生き方は、以前ハンモックでも触れた古代・中世の専門家にして御年87歳の哲学者のリュシアン・ジェルファニョンさん (Lucien Jerphagnon, 1921- ) の生き方に近いものがあるような気がしてくる。今、ハンモックの関連記事を読み直してみたところ、普段は過去の中に身を潜め、用事のある時だけ現世に戻ってくるという彼の生き方に憧れを持っていた節もある。ひょっとすると、その時の気持ちのままに歩みを始めているということなのかもしれない。中世の修道院の夜、そんなことを考えていた。


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(12 février 2012)

ジェルファニヨンさんは、2011年9月に90歳で亡くなられた。

今回この記事を読み直し、今まさにジェルファニヨンさんの生き方の中にいることを感じる日々が続いている。




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