vendredi 9 novembre 2007

二つを同時に



大学の方も一月が経過して、事の大体の流れはわかってきているようだ。それはあくまでも流れであって、流れの中にあるものを捉まえるのはまだまだだろう。日本からは、今頃ひーひー言って講義を聞いていることでしょうとか、ちゃんとついていっていますかというようなお気遣いのメールをいただいている。満員で始ったクールも少し落ち着いてきている。先日近くの本屋で私の相手をしてくれた青年が哲学科の学生であることが判明。前の席に坐っている。休み時間に、今日の話早かったですねと声をかけると、前もって関連の本を読んでくればわかりますよ、とあっさりしている。

こちらに来て完全にはこちらの分野に入り込めていないように感じていたのは、日本から引きずっている仕事がまだ残っていたからではないのかという気がしてきている。どうも二つのことを同時に考えることが苦手で、一つのことだけを考えていたいという性向があるようだ。それは怠惰の成せる業ではないかと疑っているが。かと言って、日本の宿題をする余裕もなかったのが実際のところ。最近少しだけ周りが見え始めてきたので、この機会にその宿題を終えてしまおうという気分にやっとなってきた。気分はそうだが、なかなか捗らない。

本来、科学をやりながら深く考えることができれば、理想的なのだろう。それができていなかったことに気付いたからこそ、この二つを別の時期に分けてやることになった。その第二期を実り多いものとするためにも科学の分野で残された宿題を早く仕上げてしまいたいところである。



Aucun commentaire:

Enregistrer un commentaire