mercredi 7 novembre 2007
哲学者とは
講義を受けていると言葉の定義が常に問題になる。それがわからないと話についていけない。「・・・とは」 という問である。しかし、これを始めるととんでもないことに気付く。何一つまともに答えられるものがないのである。しかも、単純な言葉になればなるほど難しくなる。それを理解するためにはあらゆるところに目をやらなければならないのと、あらゆるところに関わってくるからだろう。普通は、鴎外の 「かのように」 ではないが、そのほとんどをわかったようなつもりで生きている。そうしないと生きてゆけない。例えば、「時間とは」、「空間とは」 などと問い始めたら、それぞれ一生かかっても終らない問題になる。おそらく、哲学者とはそれをやる人間なのだろう。普通の人が何気なくやり過ごしていることの前で立ち止まり、それを問い直すという作業に人生を賭ける人種のような気がしてきた。そのような人種が如何に少ないかは、これまで何度か触れてきた。この年代になると、これこそが生きることなのだと実感できるようになるのだが、、。
ハンモックでも触れたが、今年の正月のテレビで各界の人の人生を10分程度にまとめたものを見ながら、一人の人間は一つの問題に答えを出すためにこの世に現れたのではないか、という感慨を持っていた。その意味では、一人ひとりが広い意味で哲学をやりながら生きているのかもしれない。前回も触れたように、その結論が最後の最後にならなければ出ないような、そんな人生を歩んでみたいものである。
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