mercredi 26 septembre 2007

アンドレ・ゴルツさん亡くなる André Gorz se suicide



流れるラジオから "philosophe" と "suicidé" いう単語が耳に入ってきたので調べてみた。すると、Le Nouvel Observateur を Michel Bosquet の名で Jean Daniel とともに創刊した André Gorz (Vienne, février 1923 — Vosnon, Aube, 24 septembre 2007) さんが不治の病にかかっていた妻とともに24日に自殺したことがわかる。全く初めての人なので、Wiki でその略歴を見てみることにした。

1923年、ユダヤ教徒の父とカトリックの母の間にウィーンで生れる。

1930年、反ユダヤの環境の中、父はカトリックに改宗。

1939年
、母は彼をローザンヌのカトリックの学校に送る。

1945年
、ローザンヌ工科大学 (l'École d'ingénieurs de l'Université de Lausanne) を化学工学の学位とともに卒業。この時期に現象学やサルトルの作品に出会う。スイスの出版社でアメリカの小説の翻訳者として社会に出る。

1949年6月
、パリに移る。Paris-Presse に入ったのを切っ掛けに Michel Bosquet の名でジャーナリズムの道を歩むようになる。

1955年
L'Express の経済ジャーナリストとしてリクルートされる。この時期、サルトル主義者のグループとも付き合い、人間の疎外 aliénation や解放 libération について考える。そこで取ったマルクス主義・実存主義の立場で、Le Traître (1958)、La Morale de l'histoire (1959)、Fondements pour une morale (1977) などの初期の作品が書かれている。 彼の考えの中心にあったのは、個人が自らの中で築き上げた規範に基づいて行動すること (l'autonomie de l'individu) であり、社会を変革するにはこの力が必要不可欠な条件 (la condition sine qua non) であるという考えを持つに至った。フランクフルト学派の Herbert Marcuse と考えを共有し、経済原理に社会が屈するのを批判した。

1964年
Le Nouvel Observateur を創刊するため L'Express を辞める。彼の社会主義を実存主義から見る見方がやがて、種々の体制 (国家、学校、会社、家庭など) がいかに人間の自由を制限しているのかを告発するようになる。次第に、エコロジーの動きと同調するようになる。彼の考えの底には、経済主義、功利主義、生産者第一主義に強く反対するもの (anti-économiste、anti-utilitariste、anti-productiviste) があり、功利・快楽主義的個人主義 (l’individualisme hédoniste et utilitariste)、物質主義・生産重視主義的集産主義 (collectivisme matérialiste et productiviste) に批判的であった。彼のエコロジストの考えと不可分な (consubstantiel à sa réflexion écologiste) 個人の内的規範に基づく行動 (l'autonomie de l'individu) を擁護し、環境絶対主義的な見方 (environnementalistes systémistes ou écocentristes) ではなく、より広い視野に立ち人間的な環境を重視する立場を採った。彼はその考えを社会を根源的に変革するために応用しようとした。後にそれをさらに進め、賃金労働者のいない社会主義ユートピアとの融合を示唆するようになる。1980年代に入り、これまで関係していたところとすべて決別する。

1983年
、アメリカが西ドイツに核ミサイルを配備する際に、彼らは自由の上に命を置いたのだ « placé la vie au-dessus de la liberté » として反対せず、平和主義の流れとも別れ、Le Nouvel Observateur も辞める。


2006年の "Lettre à D. Histoire d'un amour" は妻の Dorine に捧げたものだった。そこには « Tu vas avoir quatre-vingt-deux ans. Tu as rapetissé de six centimètres, tu ne pèses que quarante-cinq kilos et tu es toujours belle, gracieuse et désirable » (君はもうすぐ82歳になる。身長が6センチも少なくなり、45キロしかない。しかし、君はいつも美しく、優しく、素敵だ) と書かれてあるという。享年84。



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