dimanche 23 septembre 2007
モンテーニュ (VII) そして死
そのパッサージも終わりを迎える。天井には 「私の最後の日。恐れることも、期待することもなく」 の言葉が刻まれている。人生を愛した彼は、死という考えを飼い馴らさなければならないこと (il faut apprivoiser l'idée de la mort)、極度の恐怖を和らげ、この究極の瞬間を平凡なごく普通のものにしなければならないことを知っていた (余談だが、apprivoiser という言葉を見た時、サン・テグジュペリのル・プティ・プランスに出てくるこの言葉の意味について、いろいろな方が考察している番組を見たことを思い出していた)。「死ぬことを教える者が生きることを教える」、あるいは 「死ほどしばしば私の頭に浮かんできたものはない」 という言葉は、彼が死に対する嗜好を持っていたからではなく、生きることへの気遣いからだった。
最後にまとめる。彼が確立したもの、それは喜びに満ちた無、励ます空虚、曲芸師的な溌剌とした知、さらには不確実性を足場にした絶え間ない動きの中、常に悦びを新たなものにするという果敢なやり方である。真理と確実性を取り去ると、彼には驚きの中で実験すべき全世界が残るのだ。モンテーニュをたっぷり読み、その恩恵にあずかったニーチェは正しくもこう締めくくった。
« Du fait qu’un tel homme a écrit, en vérité on a plus de plaisir à vivre sur la terre. »
「このような男が書いたという事実を知ると、本当にこの地上に生きることに益々悦びを感じる」
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